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おはようございます。どじょうです。今日も4時に起きて色々やっています。
今日は、先日通勤中にあった出来事をお伝えします。
- はじまり
- 音の正体
- その虫は・・・
- そして私は・・・
はじまり
私は自転車で通勤しています。自宅から職場までだいたい20分くらいでしょうか。晴れた日なんかは気持ちのいい朝ですが、雨の日なんかは最悪な朝です。
その日は曇り空。気持ち良くも悪くもない空と同じようにグレーな気持ちで出勤していました。
自宅と職場のだいたい中間地点に位置するところ。駅前のロータリーを抜けて車の交通量の多い道路に出ます。信号待ちで横断歩道の前で自転車にまたがって止まっていました。
一台のトラックが通り過ぎようとしています。4tトラックで50km/hくらいの速度です。目の前を通り過ぎた時、「コンッ!」という音が聞こえてきました。
音の正体
なんて言うんでしょう。空き缶に小石を投げ入れたような音。いや、小石よりももう少し柔らかめなモノ・・・そうですね。空き缶に消しゴムを投げ入れたような音です。「コロンコロンコロン」とかではなく一回だけ「コンッ!」です。トラックに何かが当たったようでした。
ふと視界に何かが横切ります。虫が飛んでいます。3~4cmくらいで身体が黒くてずんぐりむっくりした大きな蜂のような虫・・・スカシバのように見えます。
どうやらトラックに当たってしまったのはこの虫のようです。
その虫は・・・
50km/hのスピードの4tトラックにひかれてしまったその虫は、脳震盪でも起こしているのでしょうか。ふらっふらです。今にも墜落しそうな雰囲気です。
しかし墜落したら終わりです。おそらく他の車にひかれて潰れてしまうでしょう。彼も必死で飛び続けます。
縦にふらふら、横にふらふら。その後斜めのらせん状にぐーるぐると上昇していきます。上昇したところで街路樹にぶつかり垂直に落ちてきます。
恐らく意識が飛んだのでしょう。「あっ!」と思いましたが墜落する前に再び飛び始めます。そして彼はそのまま蛇行上昇しながら私の視界の外に消えていきました。
そして私は・・・
その間、私ずっと彼を見ていました。手に汗握る展開でした。本気で「がんばれ!」って応援してました。
そりゃそうですよね。命の危機です。大変なことです。見ているだけで何もできない。応援しかできない。もどかしい気持ちでいっぱいでした。
しかし結局彼は墜落することなく、自力で空を飛んでいきました。きっと無事でしょう。よかった。よかった。
そしてほっとした気持ちで再び自転車を走らせ、職場に向かう私でした。そんな私に思うことがあります。
『朝から何やってるんでしょう。なんて変なやつなんでしょう。たかが虫がトラックにひかれたくらいで。ほっとけそんなもん。』
そう思いはしますが、こういう事を感じることができなくなったら私は終わりなんじゃないかなとも思っています。矛盾してますね。
これからもトラックにひかれた虫を心配するような変なやつでいたいと思いますのでよろしくお願いします。
「コンッ!」
『通勤中に聞こえてきた「コンッ!」という音の正体は・・・』というお話でした。