読書感想

【読書感想文】護られなかった者たちへ /著:中山七里

おはようございます。どじょうです。今日も朝4時頃に起きてブログを書いています。

今回の記事は読書感想文です。本は読んでもOUTPUTしないと血肉にならないと色んな本に書いてありました。せっかくブログを書いているのです。本に書いてあることを自分の血肉にすることが、著者の方の望みでしょう。OUTPUTしてみたいと思います。

ある程度のネタバレが含まれること。あくまで個人の感想であること。このあたりはご容赦願います。

今回は中山七里さんの書かれた「護られなかった者たちへ」の読書感想文です。

目次
  • 選書の理由と簡単な要約
  • 生活保護
  • 一つの出来事、同じ感じ方、違う行動
  • まとめ

選書の理由と簡単な要約

kindle unlimitedで「よく読まれている有名な小説」を読みたいなと思いました。でもどれがよく読まれていて有名かどうかわからなかったので「映画化している小説」を検索したところヒットしたものです。佐藤健さんと阿部寛さん主演で映画化しているみたいですね。

申し訳ないのですが、私は映画というものを数えるほどしか観たことがありません。映画館に行った回数も片手で数えられると思います。それくらい映画には疎いのですが、映画化しているということは一定数以上の評価がある作品とみて間違いないでしょう、と思いました。

よく読まれていて有名な小説を読みたかった理由としては、多くの人が感動するような作品が読みたかったからです。通常は「私個人が感動するかどうか」に注力するので、一般的なものを知りたかったのです。

「多くの人が感動するような作品で私は感動できるのか」が知りたかったのだと思います。そして結果感動というよりは悶々と考える事となりました。考えるということは心が動いている事なので、やっぱり感動したのかと思います。

内容を簡単に要約すると「生活保護という制度。申請する人、却下する人、その周りの人。色んな思惑が渦巻く話。」かと思います。生活保護という制度に触れたことがある人ならとても刺激が強い作品かと思います。

生活保護

生活保護という制度はご存知でしょうか。一時期タレントの不正受給で問題になりましたね。生活困窮者に最低限度の生活を送ってもらうための国の制度ですね。

ただ、困窮者でもない人が不正に受給したり、反社会的勢力の財源になってしまっていたりと問題になっています。本来の目的で使われるのであれば素晴らしい制度だともいます。この制度によって前を向ける人もたくさんいるでしょう。

ただ、実際は悪用する人、本来必要なのに請求しない、できない、しても却下される人がいるのが実態と書かれています。そして現実的にもそうであると個人的には思います。

実は私は20代の頃に身内が病気で働けない状態だったので、生活保護の申請に行った事があるのです。私は健康で働くことができましたが、看病するために仕事をできる状態ではありませんでした。

2人で申請しに行ったのですが、結果申請することもできませんでした。窓口で門前払いにされたのです。ここまでは一つの事実ですが、この先感じることは人によって違うと思います。

私の場合は「私たちはこんな状況なのに門前払いということは、もっともっと酷い状況の人がこの世には居て、そういう人たちのための制度なのかな」と思ったので、怒りも恨みも不信感も無く、ただただ「そういうものなのか」と思いました。

実際生活としは働けないし、仕事もできないし、貯金も無いし、助けてくれる人もいない。身体は動きはするけど目の前の身内の看病で精一杯でしたので、絶望でしかありませんでしたけどね。

その後どうしようもなくなり、その身内を主治医に押し付ける形で私は去りました。その後の生活保護申請は受理されました。なので申請できなかった理由は私のせいだったのです。結果的にはですけどね。

後になってから思うとなんだか複雑な気持ちです。私は身内を助けたくて一生懸命やれることやってたのにそれが枷になっていたわけですから。

読み始めた時は生活保護にまつわる話とは知りませんでした。しかし、以上のように生活保護には個人的な感情もある程度持っている状態で本作品を読むこととなったのでした。

一つの出来事、同じ感じ方、違う行動

本作品はとある人間が殺されてしまうところから始まります。調べていくうちにその被害者は生活保護の申請の可否の決済をする部署に勤める人間であることがわかります。次の被害者も現れ、被害者は生活保護の申請を断った人間からは恨まれるような形であることがわかってきます。

作中のメインの視点はこの事件を追う刑事です。

でも物語の中枢にいるのは本来は生活保護を受けるべきなのに却下されてしまった困窮している人やその家族。国の方針、財源の関係で生活保護対象者を削減しなければいけない公務員とその家族。かつてその職に就いていた人間と、今現在もその職に就いている人間。このあたりの感情が入り乱れています。

個人的には正義と悪が明確なストーリーの方がわかりやすくて好きですが、この話は誰が正義で誰が悪かよくわかりません。いや、不正受給しているヤツは悪ですけど。

登場人物全員が護りたかったもののために必死になって動いているだけのような気がします。

物語の中で生活保護の申請を断られてしまったがために餓死してしまう人が出てきます。その人を見て二人の人間が悲しみます。身内同然の人間です。当然です。しかし取る行動は二人違いました。

この行動が違った二人に、読み終わった後も悶々とさせられます。私が同じ状況に陥ったらどうするだろう。どちらかと同じ行動になるか、別の行動をとるか。二人とも大事な人を失ったことにより、護りたかった人を護れなかったことにより動いただけです。

私ならどうするだろうか。本当に、どうするのだろうか。答えが出ないままです。

まとめ

生活保護にまつわる殺人事件の話です。色んな感情が渦巻きます。

作中でも視点である刑事の感情がモヤついていることが描写されています。まぁこの刑事は刑事としての仕事をするそれはそれでカッコいい男でしたが。

まさか読み始めた時は生活保護の話しと思ってなかったので変な感情を抱くこととなりました。きっと答えは出ないでしょうが今後も悶々としていようと思います。

あとあれですね。あとがきが無かったのが私とても良いと思いました。この作品にあとがきはいらない、あとは読み手が悶々と考えてくれればいい、そう思います。

それとこの手の事件モノですと私は「犯人この人じゃないかな」を結構考えるんですが、この作品は考えませんでした。だからこそ真犯人には少しビックリしてしまいました。ビックリというか「やられた!」というか。ちょっと悔しかったですね。

生活保護に触れたことがある方、悶々と考えたい方、犯人探しをしたい方、是非一度手に取って見て頂ければと思います。

どうやら続編の作品もあるようなのですがkindle unlimitedには無かったのでしばらく待ってみようと思います。忘れた頃にまた検索してみようと思います。

今回は中山七里さんの書かれた「護られなかった者たちへ」の読書感想文でした。最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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